まじすか

駐車場に停めていた車の窓ガラスを割られた。
幸い、車の中のものは盗られなかったが(というか僕の車には盗むようなものが無い)、窓ガラスは粉々だ。
警察が帰ったあと、遠くで見ていた近所のおじちゃんやおばちゃんがぞろぞろ集まってきた。
駐車場でよく子供が遊んでいるから、子供の仕業だ、とか
この前はウチの車が車上荒らしにあったから、同じ犯人では、とか
昨日アンタの車を見たときは異常なかったから、犯行は昨晩から今朝にかけてだな、なんてみんなにわか探偵になって、ワイワイやっている。
いったい誰がガラスを割ったのか。何故ガラスを割ったのか。割られているのは僕の車だけだ。しかもリアガラス。普通だったら、もっと高級な車を狙ったり、複数の車をいたずらしたりするだろう。なんでウチの車だけ？
見当をつけかねている警察や近所の人には言えなかったが、実は僕の車はいろいろぶつけて形がゆがんでいる。もちろん後部ハッチもバックした時に電柱とかポールにぶつけた事が何回かあって凹型にヘコんでいるのだ。
たぶんずっとねじれた状態で放置されていた窓ガラスが、経年劣化と最近の寒暖の大きな差により瓦解しただけではないのだろうか。
自爆する窓ガラス。そんな車があるなんてにわかには信じがたいが、目の前の車を見ていると納得できる気がしてきた(ウチの車はだいぶ使い込んである)。
取りあえず警察には器物損壊で届けを出しておきました。
後から聞いたのだが、車上荒らしで届けを出せば、車に付いた指紋の採取をするらしい。
しまった。やってもらえばよかった。本物の鑑識。
せめてこういうところでしか見れないモノは見とかないと損だ。
その結果出てきた指紋は僕の知り合いばかり。彼らの所に警察から連絡が行くだろう。
不幸のおすそわけでもしないと、やってられない。